【薬剤師の失敗談】無料セミナーで外貨建て終身保険を契約した話

失敗談

こんにちは、ふぁるせです。

いきなりですが、あなたは「お金、なんとかしなきゃ」と思いながら、何から始めればいいかわからない状態が続いていませんか?

かつての私がまさにそうでした。

お金の知識はほぼゼロ。「投資」という言葉を聞いただけで、なんとなく怖い、難しそう——そんな感覚があったんです。

そんなときに飛び込んでしまったのが、無料の資産形成セミナーでした。

今日は、そこで外貨建て終身保険を契約してしまい、約5年間「塩漬け」にした失敗談をお話しします。同じ轍を踏んでほしくないので、包み隠さずお話しします。


「無料・資産形成セミナー」

当時の私には刺さるキーワードが揃っていました。「無料」「資産形成」。

会場はきれいなオフィスビルの一室。「こういう場所に来る人たちはしっかりしてるな」と感じたのを覚えています(自分もそこにいるのに、笑)。

セミナーの内容は、税金の仕組み、老後に必要な資産の話、インフレが進むと貯金だけでは資産が目減りすること……どれも「確かにそうだよな」と頷けるものばかり。

当時は正社員の薬剤師として働いていましたが、それでも「このままの貯金だけで老後は本当に大丈夫?」という漠然とした不安はありました。セミナーを聞くほどに、その不安が輪郭を帯び「このままじゃまずい」という気持ちがどんどん強くなっていきました。

そしてセミナーの終盤「今日の内容を踏まえて、あなたに合った資産形成プランを個別に相談できます」という案内がありました。もちろん無料です。

「自分に合ったプランを教えてもらえるなら」と、その場でFP相談を予約しました。


FP相談で「これだ!」と思ってしまった

後日、個別でFPの方と1〜2時間の相談をしました。

まずマネーチェックシートというものを一緒に作成しました。今の収入・毎月の支出、将来もらえる年金の見込み額、そして老後に不足する資産額……。数字で「老後〇〇万円足りない可能性がある」と見せられると、焦りが一気にリアルになります。老後の数字を目の前に並べられると、「早く何とかしなきゃ」という気持ちになりました。

そして提案されたのが、外貨建て終身保険(一括払い)でした。

説明はこんな感じだったと思います(過去なので多少曖昧…)。

「保険なのに投資にもなるんです。投資信託よりリスクが低くて、10年後の受取額シミュレーションがこんな感じです(資料を提示される)。しかも終身の死亡保障もついているので、保険と資産形成が一度にできます。まずこれで老後の基盤を作って、余剰資金があればNISAも活用していきましょう」

いくつかの条件パターンでシミュレーションを見せてもらいました。為替を考慮しない前提で、10年後に105〜130%程度になるという数字が並んでいます。投資信託と比べてリスクが低そうに見えるグラフも添えられていました。「投資信託よりリスクが低い」「NISAはその後で」という順番も、なんとなく理にかなっている気がしました。

それを見て私は「老後の対策ができた、安心!」という気持ちになりました。

そして……その日のうちに契約しました。一括払いで、まとまった金額を支払う形でした。「これで将来は大丈夫」そう思ってしまいました。


気づいたのは、YouTubeのおかげだった

しばらく安心して何もしていましたが、投資するならと知人からオススメのYouTubeを紹介されました。それが両学長の動画との出会いです。

そこで初めて知ったんです。外貨建て終身保険の手数料の高さと、年利の低さを。

そして、「セミナー経由のFPは、保険代理店系がほとんど」という話も。

私が相談したFPさんもきっとそうだったのでしょう。保険系FPは、保険商品を売ることで代理店から手数料をもらう仕組みになっています。アドバイスが中立かどうかは……わかりますよね。

さらに衝撃だったのが、シミュレーションで見た「10年後に105〜130%」という数字です。

年利に換算すると約0.5〜2.7%程度にしかなりません。

当初の私は年利なんて概念がなかったのです。

「105〜130%になる」という表現は確かに嘘ではないけれど、為替リスクを負いながらこの利回りと聞くと、印象がだいぶ変わりませんか?インデックス投資が長期で年利4〜7%程度を目指せるとされていることを考えると……ため息が出ました。


すぐには解約できなかった、5年間の塩漬け

「これはまずい」と気づいても、すぐに解約はできませんでした。

外貨建て終身保険は、解約すると元本を割り込むことがあります。加入してすぐ解約すると払った保険料よりも受け取れるお金が少なくなるんです。

試算したら、当時の解約返戻金は明らかにマイナス。「解約が理想的だが…マイナスか…」と踏ん切りがつかず、そのまま塩漬けにしました。

そして2018年の契約から約5年後、2023年。急激な円安が進み、円換算した解約返戻金がプラスに転じました。「今のうちに」と判断して、ようやく解約。解約返戻金は思っていたよりあっさりした金額でした。


5年間の運用結果は?

結果だけ見れば、プラスにはなりました

でも内訳を考えると複雑な気持ちです。円安のおかげでプラスになっただけで、年利換算すると約1.7%。しかも為替という運任せの要素込みでの数字です。

もしあの一括払いの資金をインデックス投資に回していたら……同じ期間で、コロナショックからの回復も含めてかなりのリターンが出ていたはずです。「機会損失」という言葉の意味を、身をもって体感しました。


この経験から伝えたいこと

① セミナー参加は悪くない。でも、契約前に一呼吸おいてほしい

正直なところ、セミナー自体は悪いものじゃないと思っています。お金の基本を学ぶきっかけになるし、マネーチェックシートのように自分の老後資金の現実を数字で知ることは大切です。

問題は、その場の熱量のまま契約してしまうこと

「早く手を打たなきゃ」という焦りは、セミナーで意図的に高められている面もあります。一晩置いて自分で調べてみる。「本当にこれが自分に合っているか?」と確認する時間を取る。それだけで、見える景色がまったく変わります。

② 投資と保険は、混ぜない方がいい

外貨建て終身保険は「保険+投資」と説明されますが、変動する部分は結局投資です。そこに保険のコストや代理店への手数料が乗っかっている構造になっています。

「投資信託よりリスクが低い」と言われましたが、それは定額部分のこと。見えにくい形でリスクを取らされながら、高い手数料も払っているともいえます。

投資するなら投資商品で。保険は保障として別に考える。この切り分けが、長期的には合理的だと思っています。

③ 保険が悪いわけじゃない。人それぞれの「処方箋」がある

ひとつ強調しておきたいのですが、保険がダメと言いたいわけではありません

薬剤師をしていると、「同じ症状でも、人によって合う薬は違う」ということを日々実感します。資産形成も同じで、家族構成・収入・リスク許容度によって、合う選択は人それぞれです。保険が必要な方には、保険はちゃんと意味があります。

私の場合は——今振り返ると、為替リスクも投資のリスクも、受け入れる気持ちは十分あったんです。にもかかわらず、「105〜130%」という見た目のプラスと「投資信託よりリスクが低い」という言葉に引っかかってしまいました。

自分のリスク許容度に合った投資ができたはずなのに、情報不足のまま選んでしまった。
それが、私の一番の失敗だったと思っています。


失敗の後、私がやったこと

この経験が、お金の勉強を本格的に始めるきっかけになりました。

2019年には派遣薬剤師に転向。働き方の自由さを手に入れた一方で、「将来への備えは自分でちゃんとやらなきゃ」という意識が強まり、NISA・iDeCoについて本腰を入れて勉強しました。企業型DCからiDeCoへの移行も経験し、今はインデックス投資と高配当株の「二刀流」スタイルで資産形成を続けています。

現在の状況をざっくり言うと:

  • 年間配当:約18万円(少しずつ積み上げてきた結果です)
  • 高配当株の含み益:約50%
  • インデックスの含み益:約40%

外貨建て終身保険で過ごした5年間があったからこそ、「ちゃんと自分で選ぼう」という意識が生まれたとも思っています。失敗は、授業料でした。


最後に

無料セミナーやFP相談は、うまく使えば有益な情報を得られる場所です。怖がって避ける必要はないと思っています。

ただ、その場で契約するのだけは、ちょっと待ってほしい。

「一晩考えたい」「少し調べてから決めます」——それが言えるかどうかが、大きな分かれ道になります。私のように「なんとなく安心した気持ちのまま」サインしてしまうと、あとから取り返しがつかなくなることがあります。

そして、もし自分のリスク許容度や資産形成の方向性を整理したいなら、まずNISAやiDeCoを自分で調べてみることをおすすめします。投資と保険を切り分けて考えられるようになると、提案された商品を冷静に見る目も自然と育ってきます。

私も、知識ゼロから少しずつ学んできました。完璧じゃなくていい。「契約前にちょっと調べる」、その一歩から始めてみてください。

このブログでは、私の実体験をもとに「お金との向き合い方」をゆるゆると発信していきます。一緒に学んでいけたら嬉しいです。

ふぁるせ


※この記事は私の実体験に基づいた個人的な感想です。投資にはリスクも伴うので、最終的な判断はご自身の資産状況に合わせて行ってください。必要であれば、中立的な立場のファイナンシャルプランナーや専門家にご相談されることをおすすめします。

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