こんにちは、現役薬剤師のふぁるせです。
「資産形成、いくらを目指して積み立てていますか?」
目標額を決めずに、ただ毎月積み立てているだけ、という人は意外と多いです。
でも、ゴールが決まっていないと、今のペースで足りているのか、いつまで続ければいいのかが分かりません。
私は失敗談で語ったFP相談で資産の整理+目標額の設定を1度行っていますが、状況が変わると再計算しています。
今回は、多くの方が目標としている老後資金(早期リタイアの場合も含む)の目標額を計算できるシートをご紹介します。
この記事を読むとわかること
- 目標額を決めるときに確認すべきこと(今の収入・出費・資産など)
- 老後資金の目標額の計算方法
- 計算シートの使い方と結果の見方
目標額は「目的」で決まる|積み立てる前に確認すべきこと
資産形成は「いくらを目指すのか」を決めてから始めるのが基本です。目標額は何のために貯めるのかによって考え方が変わります。
| 目的 | 目標額の考え方 | このシート |
|---|---|---|
| 老後資金・早期リタイア(FIRE) | 生活費・取り崩し率・年金から必要な資産額を計算する | 対応 |
| 子どもの教育費・住宅購入など | 必要になる時期と金額から逆算する | 対象外 |
この記事では、「老後資金(早期リタイアを考える場合も含む)」の目標額を計算します。
万一の備えは、積立とは別に、現金や個人向け国債などの安全資産で持っておくほうが安心です。この計算には含めず、別途確保してください。
📌 ポイント 目標額が決まると、毎月いくら積み立てればいいか、いつごろゴールに届きそうか、今のペースで足りているかがわかります。
老後資金の目標額は「生活費・取り崩し率・年金」で決まる
老後資金の目標額(必要資産額)は、リタイア後の生活費を資産の取り崩しでまかなえる金額として計算します。
必要資産額 = 年間生活費 ÷ 取り崩し率
たとえば、年間の生活費が240万円(月20万円)で取り崩し率を4%にすると、240万円 ÷ 4% = 6,000万円です。取り崩し率が3%なら8,000万円になります。
公的年金を受け取れる場合は、年金が出るまでの生活費は資産で、年金が出たあとは生活費から年金を引いた不足分だけを資産で、まかなう計算になります。そのため、年金を考慮すると必要な資産額は小さくなります。
- 生活費:毎月いくら使うか
- 取り崩し率:資産の何%を毎年使うか
- 年金:いつから、いくら受け取れるか
取り崩し率とは
取り崩し率は、リタイア後に資産の何%を毎年使うかの目安です。よく知られる「4%ルール」は米国の過去データを元にした研究が出典で、日本でそのまま当てはまるとは限りません。気になる方は、1998年のAAII Journalの論文と、1994年のBengen氏の論文(紹介ページ)をご覧ください。
シートでは3.0%・3.5%・4.0%の3パターンを並べて、幅で見られるようにしています。
年金見込額は「ねんきんネット」で確認
公的年金の見込額は、日本年金機構のねんきんネットで確認できます。シートには月額で入力します。年額で表示されている場合は、12で割って入れてください。
一時的な大きな支出も入れておく
毎月の生活費だけでは、将来の大きな支出が抜け落ちます。シートには「一時的な大きな支出」を入れる欄を用意しました。
- 施設入所の一時金
- 住居の更新・修繕費用
- 医療費
金額は種類や地域で大きく違うため、自分で想定額を入れる形にしています。分からない場合は0で構いませんが、計算結果は「この支出を含めていない目安」として見てください。
サイドFIREを考える方は収入額の入力を
FIRE(早期リタイア)には、大きく2つの考え方があります。
- 完全FIRE:仕事を完全にやめて資産のみで暮らす
- サイドFIRE:資産で得る収入を基盤にして、生活費の不足分を副業や短時間の仕事などの労働収入で補う(参考:第一ライフ資産運用経済研究所の解説、東洋経済オンライン)
サイドFIREを考える場合は、シートの「リタイア後の毎月の収入」に、副業などで得る見込み額を入力します。
計算シートの使い方
入力する前に、今の収入、毎月の出費(生活費)、現在の金融資産の3つを確認しておきましょう。収入は給与明細、出費は家計簿やカードの明細、資産は銀行・証券口座の残高で分かります。
シートは黄色の入力欄に数字を入れるだけで計算されます。入力した数字はページの中で計算されるだけで、送信・保存はされません。
シートはこちらのページで使えます:シミュレーションシート
| 入力項目 | 入れるもの | 補足 |
|---|---|---|
| 現在の年齢 | 歳 | |
| リタイア希望年齢 | 歳 | 比べたい年齢を変えて試すと分かりやすい |
| 公的年金の受給開始年齢 | 歳 | 原則は65歳 |
| 毎月の生活費 | 円 | リタイア後の想定額 |
| リタイア後の毎月の収入 | 円 | 副業、配当、家賃など(年金は別欄) |
| 公的年金の見込額(月額) | 円 | ねんきんネットで確認。分からなければ0 |
| 現在の金融資産 | 円 | 生活防衛費以外 |
| 毎月の積立額 | 円 | 今後も続ける想定の額 |
| 想定リターン(年率・実質) | % | インフレと税を引いたあとのイメージ |
| 一時的な大きな支出の合計 | 円 | 施設入所や住居の更新など。なければ0 |
結果は、取り崩し率3.0%・3.5%・4.0%の3パターンで並んで表示されます。見るところは次の3つです。
- 必要資産額(年金を考慮):ゴールの目安の金額
- 不足額と目標に届くために必要な毎月の積立額:今のペースで足りるか
- 目標に対する達成割合と判定:どれくらい余裕があるか
試算例|結果の見方
- 現在の年齢:35歳、リタイア希望年齢:55歳、年金開始:65歳
- 毎月の生活費:20万円、年金の見込額:月8万円
- 現在の金融資産:500万円、毎月の積立額:5万円
- 想定リターン(実質):年率3%、一時的な支出:0円
| 項目 | 保守的(3.0%) | 標準(3.5%) | 楽観的(4.0%) |
|---|---|---|---|
| 必要資産額:年金なし(万円) | 8,000 | 6,857 | 6,000 |
| 必要資産額:年金を考慮(万円) | 5,619 | 5,109 | 4,726 |
| リタイア時の予想資産額(万円) | 2,515 | 2,515 | 2,515 |
| 不足額:年金を考慮(万円) | 3,104 | 2,593 | 2,211 |
| 目標に届くための毎月の積立額(円) | 146,253 | 130,429 | 118,561 |
| 現在の積立額との差(円/月) | 96,253 | 80,429 | 68,561 |
| 目標に対する達成割合 | 45% | 49% | 53% |
| 判定 | 不足あり | 不足あり | 不足あり |
この例では、どの取り崩し率でも目標に届きません。積立額を増やす、リタイア年齢を遅らせる、生活費を見直す、といった工夫を、数字を変えて試すことで確かめられます。
計算シートの注意点
シートは簡易的な目安を出すものです。次の点は反映していません。
- 医療費・介護費の増加
- 公的年金の金額の変動
- リタイア直後の相場の下落
- インフレと税(想定リターンを「実質(インフレと税引き後)」で入れる前提です)
- 積立は年に1回まとめて入る簡易計算になっています
- リタイア後の毎月の収入はずっと続く前提です。配当株を取り崩した時などは再計算してください。
まとめ
投資は始める前に「いくら必要なのか」というゴールを決めておくことが大切です。ゴールが決まっていれば、毎月の積立額や、今のペースで足りているかを判断できます。
- ゴールを決めないまま、積み立てを続けない
- 定期的に資産、目標額の見直しを行う
一緒に人生を豊かにしていきましょう。
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※本記事は2026年10月時点の情報に基づく簡易的な目安であり、投資助言や特定の商品の推奨ではありません。投資の最終的な判断は、ご自身の責任でお願いします。


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