こんにちは、現役薬剤師のふぁるせです。
「年末調整の書類が届いたけど今年はどこが違うの?」
今年の年末調整は、基礎控除をはじめいくつもの改正が入る年です。この記事を読めば、今年の変更点と届いた書類で気をつけること、自分で用意するものが分かります。
今年(令和8年分)の年末調整で変わること
令和8年度の税制改正で、年末調整に関わる点が変わりました。
- 基礎控除の引上げ
- 給与所得控除の最低保障額の引上げ(65万円から74万円)
- 扶養親族等の所得要件の改正
- 23歳未満の扶養親族がいる場合の生命保険料控除の特例
基礎控除
基礎控除は、合計所得金額によって控除額が変わります。昨年との比較は次のとおりです。
| 合計所得金額 (給与収入だけの場合) | 令和7年分(昨年) | 令和8・9年分 |
|---|---|---|
| 132万円以下 (206万円以下) | 95万円 | 104万円 |
| 132万円超 336万円以下 (206万円超 475万1,999円以下) | 88万円 | 104万円 |
| 336万円超 489万円以下 (475万1,999円超 665万5,556円以下) | 68万円 | 104万円 |
| 489万円超 655万円以下 (665万5,556円超 850万円以下) | 63万円 | 67万円 |
| 655万円超 2,350万円以下 (850万円超 2,545万円以下) | 58万円 | 62万円 |
※( )内は、令和8年分で給与収入だけの場合の金額の目安です。
扶養親族等の所得要件
基礎控除の引上げにあわせて、扶養される配偶者や親族の所得要件も変わりました。いわゆる「年収の壁」で、表の金額は、扶養される側(配偶者・親族)の所得です。扶養控除・配偶者控除では、昨年の「123万円の壁」が、今年は「136万円の壁」になります。
| 控除の種類 | 令和7年分(昨年) 対象者の合計所得金額 (給与収入だけの場合) | 令和8年分 対象者の合計所得金額 (給与収入だけの場合) |
|---|---|---|
| 扶養控除・配偶者控除 | 58万円以下 (123万円以下) | 62万円以下 (136万円以下) |
| 配偶者特別控除 | 58万円超 133万円以下 (123万円超 201万6,000円未満) | 62万円超 133万円以下 (136万円超 207万円以下) |
| 特定親族特別控除(19歳以上23歳未満の親族) | 58万円超 123万円以下 (123万円超 188万円以下) | 62万円超 123万円以下 (136万円超 197万円以下) |
※( )内は、給与収入だけの場合の金額です。
生命保険料控除の特例(23歳未満の扶養親族がいる場合)
令和8・9年分に限り、年齢23歳未満の扶養親族(配偶者を除く)がいる人は、新契約の一般の生命保険料の所得税の控除上限が、4万円から6万円に上がります。年齢は、その年の12月31日の時点で判定します。
| 通常(年間の保険料) | 控除額 | 特例(年間の保険料) | 控除額 |
|---|---|---|---|
| 2万円以下 | 全額 | 3万円以下 | 全額 |
| 2万円超 4万円以下 | 保険料×1/2+1万円 | 3万円超 6万円以下 | 保険料×1/2+1.5万円 |
| 4万円超 8万円以下 | 保険料×1/4+2万円 | 6万円超 12万円以下 | 保険料×1/4+3万円 |
| 8万円超 | 一律4万円 | 12万円超 | 一律6万円 |
※上がるのは、所得税の新契約の一般の生命保険料だけです。介護医療保険料、個人年金保険料、住民税の控除は変わりません。3区分の合計上限12万円も同じです。
計算そのものは勤務先がやってくれます。自分がやることは、書類を正しく書いて証明書を添えて出すことです。
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勤務先から届く書類
届く書類の名称は、会社によって多少違います。基本は次の3つです。
| 書類 | 何のための書類か | 今年の注意点 |
|---|---|---|
| 扶養控除等(異動)申告書(来年分) | 来年の源泉徴収の区分を決める | 記載する対象が「源泉控除対象親族」に変わり、19歳以上23歳未満の親族も含まれるようになりました。所得要件は上の表のとおりです |
| 基礎控除申告書など(4つの申告書が1枚にまとまった書類) | 基礎控除などの額を決める | 「控除額の計算」の表が、改正後の金額に変わっています |
| 保険料控除申告書 | 生命保険料、地震保険料、iDeCoの掛金などを申告する | 「年齢23歳未満の扶養親族の有無」を確認する欄が追加されました。対象の親族がいる場合は「有」にチェックして、氏名・生年月日・続柄・合計所得金額の見積額を記入します |
※様式が変わっているので、去年書いた内容のまま書かないようにしましょう。
自分で用意するもの(控除証明書)
保険料控除を受けるには、控除証明書が必要です。毎年、保険会社や国民年金基金連合会などから届きます。
| 用意するもの | 何のために必要か |
|---|---|
| 生命保険料控除証明書 | 生命保険料控除の申告 |
| 地震保険料控除証明書 | 地震保険料控除の申告 |
| iDeCoの掛金払込証明書 (小規模企業共済等掛金払込証明書) | iDeCoの掛金の所得控除 |
※自分が加入している保険によって、必要なものは変わります。
※iDeCoの証明書は、例年10月末ごろから、国民年金基金連合会から圧着ハガキで届きます。通常は11月下旬までに届きます。個人の口座から掛金を払っている人が対象で、事業主払込の人や年間を通して掛金の払込がない人には発送されません。
私の提出方法
私の職場は、今も紙で提出する方式です。
- 職場が電子申請に対応していないので、生命保険の証明書は郵送で送ってもらっています(保険会社は電子対応しているのに…)。依頼してから届くまでは3日ほどでした
- 証明書の準備ができたと連絡が来たら、早めに対応しておくことをおすすめします
年末調整ではできないこと
年末調整で手続きできる控除と確定申告が必要な控除は、下記のとおりです。
| 内容 | 年末調整 | 確定申告 |
|---|---|---|
| 生命保険料控除、地震保険料控除 | できる | 不要 |
| iDeCoの掛金控除 | できる | 不要 |
| 医療費控除 | できない | 必要 |
| ふるさと納税の寄附金控除 | できない | 必要(ワンストップ特例を使う場合は不要) |
私は医療費控除を使っているので、毎年確定申告をしています。ふるさと納税も確定申告の中でまとめて申請しています。ワンストップ特例では確定申告不要ですが、医療費控除などで確定申告してしまうとワンストップ特例が除外されてしまうので、確定申告で再度申告してください。
まとめ
- 基礎控除の引上げや扶養親族等の所得要件の改正など、年末調整に関わる改正が入るので注意が必要
- 様式が変わっているので去年書いた内容のまま書かない
- 控除証明書は捨てずに保管
- 確定申告が必要なものは個別で対応
一緒に人生を豊かにしていきましょう。
【注意】この記事は筆者個人の経験に基づく一般的な解説です。制度や手続きは変更されることがあるため、最新の情報は国税庁や勤務先にご確認ください。


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